エンドロール


 こんなくだらない世界は今すぐ滅びるべきだという私の主張を、君は笑って流している。嗚呼、分かってない。君はなんにも分かってない。
 君がいない世界というのはもう滅んだも同然なのであって、これ以上だらだらだらだら引き伸ばし続けても意味が無いしどうしようもなく腹が立つ。いつまでも私の腹の虫は収まらないままだし、君の幻影はヘラヘラ笑って私の目の前から消えてなくなろうとはしない。
 だから私はありったけの罵詈雑言を君の幻影に向かって浴びせてやるし、店員は誰もいない座席に向かって喋っている私をずっと不審がって食器を下げにやって来ない。
 置いていかれたものは醜くて汚いということを君は知る由もないので、やはり今日もヘラヘラ笑っている。メロンクリームソーダを飲み終えたコップは泡だらけで汚い。